【非行】「不良仲間との縁を切らせたい!」。その前に!
中学生・高校生の非行問題で悩んでおられる親御さんにとって、まず何よりも先に解決したいのは「不良仲間との縁を切らせること」ではないでしょうか。
「もともとは真面目な子だったのに、あの不良の子たちのせいで勉強に手がつかなくなった・・」「いつも溜まり場になっている家は親が放任主義。そこで何をしているやら・・」「ボス格の子が近所でも評判の悪い子。あの子のせいで深夜徘徊やタバコまで・・」
非行の子には「不良仲間」がつきもの。しかし、真っ先に「不良仲間との縁を切らせよう」に重点において対応すると、なかなかうまくいきません。本人の猛反発にあったり、かえって不良仲間の方に気持ちが向いてしまうなど、思ったようには親の努力が報われにくいのです。また、たとえ不良仲間との縁がなんとか切れたとしても、手放しでは喜べないこともしばしばです。非行の子は次から次に「新たな居場所(=他の不良仲間)」を見つけてきたりするのです。もし、その不良仲間が前の不良たちよりもいっそうタチの悪い子だったら・・。
実は、「どこから手を入れるか(とりかかるか)」は、非行問題の解決においてとても重要なのです。当センターの非行のカウンセリングにも、同じような苦い経験をしてこられた親御さんがたくさんこられています。
もちろん「不良仲間との縁を・・」という「目標」はそのままで良いのです。「その前に何をしておくべきか」。非行のカウンセリングでも「目標」と同時に「優先順位」をも視野に入れて対応していった方が効果が上がっています。
2014.10.28 著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一
記事内容の監修医師
淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一
- 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
- 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
- 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
- その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
- 著書多数。
シリーズ記事
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2014.10.28
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