チェックリスト:自己診断 摂食障害(過食症・拒食症)と二次障害の「うつ病」
摂食障害(過食症・拒食症)の人が、「うつ病」のような訴えをすることがよくあります。ほとんどの摂食障害の人は、吐いたあと「また食べてしまった!私はダメ人間だわ」という自己否定感から落ち込みます。その場合は「うつ病」とくらべると時間が短く、長くても半日くらいでまた立ち直っていきます。しかしなかには「うつ病」を併発する人が最近多くみられます。ここではそうした摂食障害の二次障害としての「うつ病」を早くみつけるチェックリストを作りました。
親ごさんからも「娘の過食がひどくなってきたのか、また落ち込んで部屋にこもっています。うつ病のうつなのかどちらかわからず不安になります。どうしたらいいでしょうか?」という質問が聞かれるようになりました。そんなおりは下記のチェックリストでチェックして、「うつ病」かどうかをみきわめましょう。
チェックリスト:自己診断【摂食障害(過食症・拒食症)の人が、「うつ病」を併発】
1.からだがだるくやる気がわかない日が続いている。
2.太った体を見られたくないので、外にでるのがおっくうである。
3.食べ物が頭のなかをくるくるまわって夜よく眠れない。眠ってもすぐに目が覚めてしまう。
4.食べたあと「またやってしまった」と落ち込む時間が長くなった。
5.一度落ち込むと翌日の行動までもおっくうで動けなくなる。
6.最近約束を断ったりすっぽかすことが多くなった。
7.朝起きるとゆううつ感がひどく学校(職場)へ行くのがおっくうである。
8.学校(職場)で誰かが笑うと、太っている自分が笑われていると思う。
9.食べ物がないとイライラ感と不安感でいっぱいになる。
10.「食べる・食べない」に関することで頭がいっぱいで、勉強(仕事)が手につかない。
11.食べたあと体重が増えたのではないかと、気分がめいってしかたがない。
12.異性への関心もうすれ、以前は楽しみにしていたデイトも断りがちである。
13.最近自分なんかいないほうが、みんながうまくいくと思うときがよくある。
14.食べたあと下剤を使っているが、量が増えてきて心身とも不安定で外出できない。
15.毎日体重計にのって、すこしでも増えるとふざぎこんで自室から出てこない。
●摂食障害(過食症・拒食症)専門外来で、「摂食障害とうつ病」の自己診断チェックリストをつくりました。このチェックリストは淀屋橋心理療法センターの摂食障害専門外来へのご相談、カウンセリング治療(約2500症例)をもとに作成しました。来所されたご本人・親ごさんからよくだされる質問や言葉などを参考にしております。
●基本的には上記のチェックリストは自己診断です。しかし親ごさんからみられた場合も思いあたる項目が多い場合は、「うつ病」をうたがってみてください。