中1のH美さんのお話です。H美さんが「登校は7時44分」と自分で決めています。早めに用意が出来ていても7時44分になるまではテレビを見たり漫画本を見たりしながら時間潰しです。
逆に用意に手間取って7時45分になってしまったらパニックです。「あーもう行けない、どうしょう」と大騒ぎです。
徒歩でいける学校です。一分遅れようが一分早く出ようが何の問題もないのに、何故この7時44分に執着してしまうのか、どうすればいいのかと困惑気味のお母さん。
朝はこの縛りがある為お母さんは「今日は間に合うか。急なアクシデントがなければいいが」とはらはらの毎日です。
この様に自分の段取りが崩しにくい持ち味も発達障害と言われる人の特徴の一つです。もう少し融通を利かせれば楽なのに、それがなかなか自分で許せないのです。
「H美さんを成長させる事で柔軟な考えが出来るようになってきますよ」というカウンセラーの言葉に、お母さんの表情が輝き引き締まりました。