拒食症といってもいろいろあります。はっきりと「太るから食べるのいや」と拒否する人(子)もいれば、「今はおなかいっぱいだから、あとで食べる」とごまかす人(子)もいます。また親との対決を避けるため食を拒否する気持ちを隠したり、気がついていない人(子)もいます。特に小さい子の場合は後者の傾向があり、言葉だけで判断していたら拒食症を見逃す場合もあります。「あれ、おかしいな」と思ったら、一度次にあげるチェックリストをやってみてください。
1.母親が見つける子どもの拒食症チェックリスト
母親が気がつきやすい【拒食症】のサインを集めてみました。下記にあげた項目はしばしばダイエット中の健康な人にもみられますが、これらのチェック項目が重なれば重なるほど拒食症の可能性が高くなります。その場合は早い段階で専門家に相談することをおすすめします。(これらのチェックリストは、当センターに問い合わせてこられたりカウンセリング治療をした摂食障害のクライエント1680人[2009.12.31まで]を参考に作成しました)
【母親が見つける子どもの拒食症】
最近顔色がわるくやせてきたように感じるが、体の病気がみあたらない
階段を上ったり下りたり、やせているのに人一倍よく動いて運動をする
食材の重さをはかる計りを買ってきて、食事前に毎回はかっている
食材のカロリー値をよく知っている
ダイエットをしており、わかめ、酢の物などカロリーの低い物を中心に食べる
ごはん、パン、じゃがいもなど好きだったのに、このごろ極端に避けている
極端にやせているのに「いや、まだ太ってる」と強く主張する
「もっと食べなさい」とすすめても、絶対に食べようとしない
お茶碗一杯のご飯が食べられず、お箸でかきまわしたりしている
ガリガリにやせているのに、すごぶる元気で体を動かそうとする
何度も体重計にのって体重を測っているが、親には教えようとしない
「○グラム増えた」「○グラムしか減ってない」と、体重の増減にこだわる
「お弁当は少しでいいよ」と、弁当箱がだんだん小さくなっていく
弁当の中身をよく残す(残した物を捨てているようだ)
冷蔵庫のなかに、ヨーグルト、しらす干し、わかめなどカロリーの少ない食べ物ばかり入れてある
体はやせていくのに、「気分爽快よ」と言っている
2.拒食症の自己診断チェックリスト(上記のリストと重なる項目もあります)
【拒食症:自分で見つける拒食症】
毎日体重計にのって「10グラム増えた(減った)」と、一喜一憂する
顔色が悪く、さいきん急激にやせてきた(まわりが気付く)
最近ふらついてよく学校の保健室のお世話になる
だんだん痩せていき体重が減っていくので気分が爽快になる
やせていく自分を鏡で見るのが楽しみである
「やせてるね」と言われても、自分ではわからなかったり「太っている」と思っている
やせてきたのに身体の病気がみあたらない
食物のカロリー値をよく知っている
カロリー値の低いもの(ヨーグルト、春雨、わかめ、きうりなど)ばかりを食べている
食べ物を口に含んで噛んだあと、飲み込もうとするがなかなかできない
食べたあと「太るんではないか」と恐怖心が襲ってくる
料理を作るとき電子ばかりでグラム数をはかりカロリー値に気をつけている
お茶碗いっぱいの御飯が、なかなか食べられない
カロリーや炭水化物の多い食べ物(肉、卵、ごはん、じゃがいも等)は、食べるのを避けている
お弁当(給食)を食べるのが遅い、またはよく残す
カロリーを消費してやせようと、たえず身体を動かして運動している
「やせているから心配」と親から言われても、内科医で診察を受けるのがだいきらい
点滴をうけるのは、死ぬほどいや