摂食障害(過食症・拒食症)の新しいチェックリストを作りました。これまでのチェックリストを見直し、新しく作りなおしています。問い合わせ相談をお受けした1500ケース近くの摂食障害(過食症・拒食症)の事例を元にしています。来所されるご本人・ご家族の方たちの治療をもとに、よくだされる質問や言葉などを参考にしてこのチェックリストを作りました。
(福田俊一 所長 精神科医、増井昌美 過食症専門セラピスト作成)
次のチェックリストは、日常生活の中で見つけやすいチェック・ポイントを集めております。通常の医学的な診断基準とはことなります
摂食障害-過食症のチェックリスト
食べ物のことばかり話題にする
たくさん食べているのに、すこしも太らない
食べたあと、必ずトイレに入って吐かずにいられない
いやなことがあると(ストレスがかかると)、たくさん食べたくなる
食べ物のことが頭からはなれず、勉強や仕事などだいじなことが考えられない(手につかない)
ふと食べ物を目にすると、食べたい衝動にかられて止まらない
「食べだすと止まらない」とか「食べだしたら止めてね」と言う
食べたあと、自己嫌悪な気持ちになり、ふさぎこんでいる
言いたいことがうまく言えない。とくに「ノー」を言うのが苦手で、もやもやした気持ちを持ち続けている。
他の人から「やせているね」と言われても、「太っている」と思う
食べた後うまく吐けないと「太る」恐怖感にさいなまされる
「自分がきらい」「良いところは一つもない」と、自己否定感が強い
「迷惑かけてる」「申し訳ない」など、気づかい発言が多い
なんでも完璧にやらないと気がすまない性格だ
自分を抑え、まわりにあわせる気づかいが強い
どれだけが一人前の食事の量なのか、わからなくなってきた
自分で料理をつくるが、母親に食べるよう強くすすめたくなる
食材を買うのにお金がかかり、他の物を買う余裕がない
摂食障害-拒食症のチェックリスト
体重計にのって「10g増えた、減った」と、一喜一憂する
顔色が悪く、さいきん急激にやせてきた(まわりが気付く)
だんだん体重が減っていくと、気分が爽快になる
痩せている自分を鏡でみるのがひそかな楽しみである
「やせているね」と」言われても信じられず、「太っている」と思いこんでいる
やせてきたのに身体の病気がみあたらない
食物のカロリー値をよく知っている
カロリー値の低いもの(ヨーグルト、春雨、わかめ、きうりなど)ばかり食べる
食べたあと「太るんではないか」と恐怖心が襲ってくる
料理を作る前は電子ばかりで材料のグラム数をはかっている
お茶碗いっぱいの御飯が、なかなか食べられない
カロリーや炭水化物の多い食物(肉、卵、ごはん、じゃがいも等)は避けている
お弁当(給食)を食べるのが遅い、またはよく残す
カロリーを消費してやせようと、たえず身体を動かして運動している
内科医で検診を受けるのがだいきらい
点滴をうけるのは、死ぬほどいや
摂食障害(過食症・拒食症)のカウンセリングは、
淀屋橋心理療法センターが得意中の得意
■精神科医師が摂食障害(過食症・拒食症)のカウンセリングを行って35年
所長/福田 俊一(ふくだしゅんいち)
1975年 大阪大学医学部卒。大阪大学精神神経科、大阪府立病院神経科にて精神医療に取り組む
1981年 米国に留学、フィラデルフィア・チャイルド・ガイダンス・クリニック(PCGC)にて家族療法を学ぶ。家族療法の創始者S.ミニューチンに師事
1982年 住友病院心療内科、大阪厚生年金病院神経科、大阪市立小児保健センター精神科に勤務
1983年 淀屋橋心理療法センターを開設、所長に就任、現在に至る
1984~1986年 厚生省・神経性食思不振症調査研究班メンバー
■摂食障害(過食症・拒食症)の豊富な治療実績をもつ淀屋橋心理療法センター
◎問い合わせ相談をお受けした総件数(2020.6.30まで)…3603症例
そのうちカウンセリング治療を行ったのは…1260症例
◎2019年一年間の問い合わせ相談件数…148症例
そのうちカウンセリング治療を行ったのは…43症例
■所長 福田俊一(精神科医)からのメッセージ
1981年に米国へ留学し、摂食障害の家族療法で著名なS.ミニューチンの教えをうけ、日本に家族療法を根付かせ広げる礎を築きました。さらにそれを進化させて、本人がどのように成長すると摂食障害は治るのか、家族はそのためにどうすればいいかを研究し、独特の治療法を開発してきました。その治療実践を「克服できる過食症・拒食症」(星和書店)として一冊の本にまとめて出版し世の中に問いました。現在も引き続き治療の充実や治療の成果の分析から、より短期間でより確実に治る方法を開発し続けています。