対人緊張の人で『人に慣れなければいけない』と思っている方へ

様々な症状を抱えた人のお手伝いをしていると、つくづく色々な思い込みの激しさに驚かされます。良い思い込みもあるのですが、あきらかにまずいなと思う思いこみもあります。

例えば対人緊張の人が人混みの中に入って、人に慣れなければいけないと思う事です。かなり良くなってきている場合は別として、人混みの中にいるとますます緊張傾向が増えて、自信をなくしているのに、まだそれでも頑張ろうとする人が増えています。

そういう人たちは、人一倍真面目で努力家の頑張屋さんの場合が多いのです。

何故頑張っているのに自信をなくしていかれるのか。頑張る方向が少し違っているのではないでしょうか。余計に自信をなくしてしまう方向に努力を続けていらっしゃるのではないでしょうか。

その人の持ち味に合った正しい方向に舵をきると、楽に自然に自信が出てくる世界に出会うことができるのですが。最初のうちはなかなかそれがうまく見つかりません。

淀屋橋心理療法センターでは、そんな『舵とり』のお手伝いをさせていただいています。

2009.08.12  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》福田俊一

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

シリーズ記事

2006.02.17

1.当たった予測

子供さんの家庭での雑談の様子を聞くと、近々何か良い変化が起こりそうだなとわかることがよくあります。 ある不登校のケースです。両親だけが来られたときに『何か今週あたり良いことが起こる予感がします』と、そう伝えて帰っていただ […]

2006.03.14

2.不登校のカウンセリング解決率100%を達成(ある提携校での実績)

当センターはいくつかの高校と連携して不登校解決への取り組みをしていますが、そのなかでとくに解決率の高い学校があります。 今年は三年生ばかり7人の相談がありました。なかには不登校だけでなくリストカットなどを含むケースもまじ […]

2009.08.12

3.対人緊張の人で『人に慣れなければいけない』と思っている方へ

様々な症状を抱えた人のお手伝いをしていると、つくづく色々な思い込みの激しさに驚かされます。良い思い込みもあるのですが、あきらかにまずいなと思う思いこみもあります。 例えば対人緊張の人が人混みの中に入って、人に慣れなければ […]

2014.11.26

4.小学生・中学生の抜毛症(抜毛癖)カウンセリング治療

抜毛症(抜毛癖)の相談が増えてきました。小学生、中学生の親御さんからの相談が多くあります。我々の経験では抜毛症(抜毛癖)以下のようなパターンに分かれます。 抜毛が起こる瞬間がいつもお決まりのパターンになっているケース 抜 […]

2010.03.29

5.過呼吸症候群

北摂精神医療研究会に久々に参加させていただきました。大阪本町で睡眠クリニックを開いておられる、京都大学出身の京谷先生(女医)のお話でした。睡眠中に息が苦しくなるという訴えのクライアントが、実は過呼吸症候群だったというお話 […]

2013.12.10

6.患者さんやその家族に助けられたこと

ひさびさの精神科医日記です。 また少しずつ書く習慣をつけたいと思っているのです。頭はどんどん使わないともったいない、錆びついてしまうという気がしてきたからです。 さて、今日のテーマは患者さんやその家族に助けられたことです […]

2006.12.29

7.今年を振り返って

今年も終わりに近づいていますが、暖かくて年末という気がしません。 今年一年を振り返ると、インターネットを通しての問い合わせがとても多かったです。 クライアントからの問い合わせは勿論ですが、新聞社やマスコミの取材、教育関係 […]

2001.09.10

8.いよいよ新しい本が淀屋橋からでます

今年10月末ごろに、いよいよ新しい本「過食症・拒食症-家族療法にみる危機からの脱出-」が出版の運びとなりました。当センターにおける過食・拒食症の本では「思春期やせ症の家族」(訳本・星和書店)「過食・拒食の家族療法」(ミネ […]

2018.05.31

9.ゲーム依存外来を開設します

ゲーム依存がWHOで疾病として認定される事になりました。そうなる事のプラス面とマイナス面を考えてみたいと思います。 【プラス面】 疾病と認定される事で、ゲーム依存脱出の為のプログラムが作られ、それに上手く乗れた人は生活の […]

関連記事

2010.02.04

対人恐怖症は「社会不安障害」SADの範疇に入ります

日本では以前から「対人恐怖症(対人緊張)」と呼ばれている人の大部分に、「社会不安障害」の診断がつきます。社会不安障害は、社会恐怖とも社交恐怖ともよばれています。(米国精神医学会による)

対人恐怖症(対人緊張)チェックリスト(中学生・高校生・大学生向け)

対人恐怖症(対人緊張)ページも御覧下さい。トップページに診療科目を紹介しています。 次のチェックリストは、日常生活の中で見つけやすいチェック・ポイントを集めております。通常の医学的な診断基準とはことなります。 「うちの子 […]

対人恐怖症・対人緊張症・・家庭でできる予防法

対人恐怖症・対人緊張症というのは見た目ではわかりません。元気で食欲もあり学校にも心配なく通っているというなかでのできごとが多いからです。人に話してもわかってもらえないと思っているので、それだけ本人は毎日とてもつらい思いを […]

記事一覧へ