長期化した引きこもりの解決には、長い治療期間が必要な場合が多いです。
そのため、治療が成功するかどうかの大きな要因の1つは、
親御さんのカウンセリングに通うモチベーション(やる気)が長期間続くことです。
しかし、長期間モチベーションを維持するのは容易ではありません。
専門機関に通っていたけれども、
途中で諦めてしまった親御さんも少なくないと思います。
では、どのようにしたら親御さんのモチベーションが
長期間維持されるのでしょうか。
引きこもり解決のカギの1つ。
それは、親御さんが、お子さんの小さな変化(成長)を見逃さないという事です。
たとえ、とてもゆっくりであったとしても、
少しずつお子さんが元気になってきている・成長しているという事が分かれば、
親御さんのモチベーションは維持されやすいのです。
と感じる事ができると、親御さんのモチベーションは維持されやすくなります。
逆に言えば、子どもは成長していっているのに、
その小さな変化を見過ごしてしまい、
このようになってしまうと、
当然ながら、親御さんのカウンセリングへのモチベーションは
どんどん下がってしまいます。
「我が子の小さな変化は意外と気付きにくい」
その理由の一例
- 毎日のように接しているからこそ、
家族だからこそ、気付きにくいことがある。 - 子どもが引きこもりの為、
親が不安や焦りで視野が狭くなっている。
われわれ、淀屋橋心理療法センターのカウンセラーは、
お子さんの“小さな良い変化”を
親御さんと一緒に見つけるのがとても得意だと自負しています!
例えるなら、親御さんと一緒に公園に行き、
四葉のクローバーを探すように、
どこかに良い変化が起きていないか
一生懸命小さな変化を探し出します!
さて、小さな変化とはどのようなものなのか。
以下が、小さな変化の一例です。
◆小さな変化◆
- リビングにやって来る時間が少しだけ増えた。
- 食事中に「美味しい」と言うようになった。
- 宅配便を自ら受け取るようになった。
もっと小さな変化の一例です。
◆もっと小さな変化◆
- 食べ終えた食器を流しまで持って行くようになった。
- トイレットペーパーがなくなってきたら、予備の分まで交換するようになった。
- リビングのテレビを付けるといつも、チャンネルがNHKに戻してある。
(親が NHK が好きだという事を知っている)
さらに、意外と気付きにくい言葉の変化の一例を挙げます。
◆意外と気付きにくい言葉の変化◆
- 親御さんが「コンビニに行かない?」と誘った時に、
今までは「行かない」という返事が多かったのが、
「今日は暑いから行かない」と言った。
↓
理由を少し説明していますね。 - 「最近の阪神は助っ人外国人が当たりだと思う」
と言っていたのが、
最近の阪神は助っ人外国人が当たりだ!」
と言うようになった。
↓
「〜だと思う」という言い方から、
「〜だ!」と言いきるようになりました。
少し自信が出てきたのかもしれません。 - 今まで親の服装なんて関心が無かったのに、
「お母さん、今日の服装はいつもと違うね!」と言った。
↓
このセリフから、自分のことで精一杯という状態から、少し心に余裕が出来て、
人へも興味がわいて来たのかもしれないと推測できます。