ひきこもり解決のために、親御さんに知ってもらいたいこと

― ひきこもりを乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました -

1月28日(金)に、
ひきこもりを乗り越えるための親御さん向け勉強会を開催しました。

ご興味のある方は、是非、当センターに足をお運びください。

3つの落とし穴

「お子さんのひきこもりを解決するために、
親御さんは『何とか解決しよう』と試行錯誤されるでしょう。
ですが、そこには親御さんが陥りがちな3つの落とし穴がひそんでいるのです
という、所長・福田の話から勉強会ははじまりました。

3つの落とし穴とは何でしょう?

①親御さんの目の前にいるお子さんが“全て”だと思ってしまってお子さんの持っている“いろいろな面”に気づくことができない。何が大切?お子さんのことを多面的に見て、本当の意味でお子さんのことを知ることがとても大切です!

②どうしてひきこもってしまったのかという原因を追求し、その原因を取り除くことばかり考えてしまう原因を考えたり、それを取り除くことは大切では?大切なことに間違いありませんが、原因がわかってもすぐに解決できない場合が多くあります。また、時間をかけて追求しても原因がわからないこともあります。落ち込んだときに、どのようにしたら立ち直れるのかということにも注目していただきたいのです。

③“お子さんのひきこもりを解決する”ことばかりにとらわれてしまってお子さんが普段どのように過ごしているのか日常の小さなエピソードにまで注目できないどうしたらいいの?お子さんの日常をしっかりと観察・分析し、お子さんの特徴や人柄を再認識することで、ひきこもり解決の糸口を見出すことができます!

大切なお子さんがひきこもってしまったら、親御さんにとっては一大事ですよね。
焦ってしまったり、お子さんのことを多角的・客観的には見れなくなってしまうものです。

そんな時だからこそ、ゆっくり落ち着いて
お子さんの性格に合った方法で、さまざまな角度からお子さんを知ろうとすることが とても大事なのです。

「見まもりましょう」よりも
もっと詳しいアドバイスが欲しい

当センターの勉強会では、
時にはカウンセラーから親御さんへの質問を交えて進めていきます。

今回の親御さんへの質問の一つは、
「ひきこもりを治すために、どのようなことをされていますか?」

親御さんからは、
「(他のクリニックで)見まもりましょう・居場所をつくってあげましょうと
アドバイスされて、実践してみたけれどもうまくいかなかった」
「基本は見まもっていたけれど、
親として言わなければと思ったことを伝えたら心を閉ざされてしまった。
どうしたらよかったのか」

というお話を伺いました。

見まもる”と、一言で言っても親御さんの受け取り方や対応方法はさまざまです。

お子さんの性格に合ったみまもり方は、具体的にはどんな方法なのか。
“見まもる”ことで本当にひきこもりが解決できるのか。

これは、お子さん1人1人の性格を詳しく分析しないと判断する事がとても難しいのですが、
当センターの臨床心理士・福田俊介より、“見まもること”についてのご説明がありますので
ご覧ください。

みまもりましょう((寄り添う)で足りるのか?>>

親御さんへ具体的なアドバイスをすることで、
ひきこもりが解決したケース紹介

当センターの治療方法でお子さんの治療を進めていくと、
どのような変化がお子さんに起きて、ひきこもりが治るのか。

親御さんは気になりますよね。

ケース紹介では、お子さんにどのような対応をしたら
お子さんにどのような変化が起きていったのかを具体的にお話しました。
(個人情報保護の観点から、個人が特定されないよう配慮した上でお話しています。)

ケース1:高校を中退し、ひきこもりになった男の子
ケース2:ゲーム依存で発達障害があり、
     親御さん曰く「とてもがんこ」な男の子

ケース紹介では、ひきこもりのお子さんのご相談で一緒にご相談いただくことの多い

ゲーム依存発達障害についても
どのように親御さんに対応していただいて、お子さんがどのように成長したのか
詳しくお話しました。

親御さんの思いに応えるために

さまざまな性格のお子さんがいるように、
親御さんの考え方や思いもさまざまです。

参加してくださった親御さんそれぞれに
「有意義な時間だった」と思ってもらえるように、
当センターでの勉強会では、カウンセラーと親御さんとの
コミュニケーションを大切にしております。
是非!親御さんの生の声を聞かせてください。

この度は、当センターの勉強会に足を運んでいただきましてありがとうございました。
この勉強会が、皆さまにとって良いきっかけとなりますように。

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2022.03.01  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》原田友美

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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