ひきこもりの解決はカウンセリングにあり・家族療法でひきこもりを克服したケース

ひきこもりの解決はカウンセリングにあり・家族療法でひきこもりを克服したケース

不登校やひきこもりのお子さんの相談を多く受けてきた、淀屋橋心理療法センターは今年で、カウンセリング治療を開始し41年目になります。今まで多くのカウンセリング治療説明会を行ってきました。「カウンセリングで本当に不登校やひきこもりが治るの?という親御さんの疑問にお答えします。
実際のカウンセリング事例をご紹介しつつ、ひきこもりの定義やひきこもりと関連のある症状なども詳しくご紹介。今後、この記事がお子さんと向き合う時のヒントにしていただけたらと思います。それではご一緒に見ていきましょぅ。

ひきこもりとは?

カウンセリング(ひきこもり)

お子さんの「ひきこもり」に悩む親御さんは、不登校とひきこもりの両方の問題を抱えていらっしゃることが少なくありません。まずは、ひきこもりがどういう定義で、日本にどれくらいの人数の方がいらっしゃるのかを、ご一緒に見ていきましょう。

ひきこもりの定義

「ひきこもり」という言葉は、病名ではなく状態を表わしています。厚生労働省の「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」より、ひきこもりの定義を確認していきましょう。

様々な要因の結果として社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしてもよい)を指す現状概念である。なお、ひきこもりは原則として統合失調症の陽性あるいは陰性症状に基づくひきこもり状態とは一線を画した非精神病性の現象とするが、実際には確定診断がなされる前の統合失調症が含まれる可能性は少なくないことを留意すべきである

引用:厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」P6より

このようにひきこもりとは、6ヵ月以上のひきこもりの状態がひとつの判断基準になるとされています。 また、他には発達障害や統合失調症が関係する場合も少なくないとされています。 ひきこもりは、病名では無いにしろ、さまざまな要因や病状が関わっていることを覚えておきましょう。

日本におけるひきこもりの人数

引きこもり状態の人(年齢別):カウンセリング(ひきこもり)

出典:厚生労働省

日本には15~64歳でひきこもりの状態にある人が推計146万人いることがわかりました。(2022年11月内閣府調査より)
15歳から39歳の子ども・若者層では2015年の調査での1.57%から2.05%に、40歳から64歳の中高年層では、2018年の調査時より1.45%から2.02%と増えています。50人に1人がひきこもりの状態といわれていますが、15歳以下で不登校・ひきこもりの状態が続くお子さんの数を入れると実際はもっと多くなります。増加の要因として、2020年以降、新型コロナウイルスの流行で社会環境の変化や、子ども達の生活・環境などの変化が背景にあるとされています。

ひきこもりの原因

ひきこもりの原因は人それぞれであり、多岐にわたっています。主な2つの原因として、1.「学校や社会のトラウマや苦痛」、2.「精神疾患や対人恐怖症」について、詳しく見ていきましょう。

原因1:学校や社会のトラウマや苦痛

学校や職場などで嫌な思いをしたり、ある事柄でトラウマを抱えてしまっている:カウンセリング(ひきこもり)

ひきこもりの要因として、学校や職場などで嫌な思いをしたり、ある事柄でトラウマを抱えてしまっている場合もあります。また、学校や社会が求める資質や能力にご自分が適応できなかったと苦痛を感じていることが、ひきこもりの原因になることもあります。今まで社会生活が出来ていたが、ストレスや挫折などによって社会に適応することが苦しくなり、ひきこもりに繋がるケースがあるのです。

・いじめのトラウマ
・学校で成績が上がらない
・受験や就職活動の失敗
・職場での業績不振
など

原因2:精神疾患や対人恐怖症

ひきこもりの背景には適応障害、発達障害や統合失調症、気分障害などの精神疾患が関係してくる場合も:カウンセリング(ひきこもり)

先ほどもお伝えしたように、ひきこもりの背景には適応障害、発達障害や統合失調症、気分障害などの精神疾患が関係してくる場合もあります。ご本人やご家族もそれに気付かないまま、ひきこもりの状態が長く続いていくケースもあります。
また、このような精神疾患以外にも、対人恐怖や他者とのコミニュケーションが苦手なケースでひきこもりに繋がる場合があります。

・適応障害
・発達障害
・不安障害
・気分障害(うつ、双極性障害)
・強迫性障害
・パーソナリティー障害
・統合失調症
など

その他のひきこもりの原因として、
・個人の持つ性格や特性的なもの
・家庭環境や家族との関わり
などが、影響するとも考えられています。

ひきこもりから関連する症状や行動

ひきこもりは病気ではありませんが、その状態が続くと精神的にさまざまな症状を引き起こすことが報告されています。抑うつや不安、不眠、強迫症状、拒食・過食症状(摂食障害)、ネット・ゲーム依存症、また家庭内暴力、自殺念慮とも大きく関係しています。

お子さんのひきこもりの様子から、このような病状や行動はないでしょうか。
次章では、ひきこもりと関連の強い症状の中から、「抑うつや不安」、「強迫性障害」、「ネット・ゲーム依存症」、「家庭内暴力」について詳しくご説明します。

不安•抑うつ

ひきこもりのきっかけとなった、不安やトラウマなどを抱えている状況からうつ状態を生じていることは少なくありません。うつ状態の場合、心の変化では抑うつ気分が続き、意欲の低下や思考力の低下などがあります。身体の変化としては、睡眠障害(寝つきが悪い、昼夜逆転など)、食欲の減少や増加、疲労感を感じやすく常に倦怠感がある、腹痛や頭痛など体の違和感や不調などもあげられます。

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強迫性障害

何度も手を洗う、長時間手を洗い続けるなどの不潔恐怖や、手洗い強迫がおもにみられる症状:カウンセリング(ひきこもり)

何度も手を洗う、長時間手を洗い続けるなどの不潔恐怖や、手洗い強迫がおもにみられる症状です。その他にも、物事を何度も確認しないと気持ちが落ち着かないなどの確認行為が見られます。強迫症状が強まって来ると、家族を巻き込んだ行動をするために社会復帰が容易ではなく、ひきこもりの状態が長引くことがあります。

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ネット・ゲーム依存症

ひきこもりのお子さんがご自宅でネットやゲームに夢中になり、部屋から出てこない。:カウンセリング(ひきこもり)

ひきこもりのお子さんがご自宅でネットやゲームに夢中になり、部屋から出てこないことが多く見られます。昼夜問わずゲームに没頭するので、昼夜逆転の生活になっていきます。そうなると、不登校や職場への復帰が難しくなり、ひきこもりのお子さんが社会復帰することが、ますます難しくなっていきます。
また、ネットやゲームの世界でうまくいかないことがあると気持ちのコントロールができずに暴れる、大声を出す、物にあたるようになります。
その他に、親の目を盗んでゲームに課金するなど、さまざまな問題を引き起こすケースもあります。

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家庭内暴力

ひきこもりの開始段階で、気持ちの不安な状況や激しい心の葛藤が起こってきます。:カウンセリング(ひきこもり)

ひきこもりの開始段階で、気持ちの不安な状況や激しい心の葛藤が起こってきます。その中で、自分の感情を抑えきれずに、物を投げたり、物を破壊してしまう行動を取ります。また、親御さんに怒鳴る、暴言を吐く、手をあげるなどの人に対する暴力行為もあります。子どもからの要求なので、親御さんは我慢してしまうことも多いのが現状です。
家庭内暴力はお子さんご本人のSOSでもあり、親御さんの命の危険を伴う場合もあります。ご家族だけで解決しようとせずに、医療機関や行政の相談窓口、専門のカウンセラーにご相談されることをおすすめします。

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不登校・ひきこもりの「段階」とは?

不登校・ひきこもりの「段階」:カウンセリング(ひきこもり)

お子さんがひきこもりのどの段階にいるかを確認することは、とても重要なことです。今、お子さんがどの段階にいて、親御さんはどういった対応をすればよいのか明確になるからです。不登校や職場に通えていないお子さんの現状を把握することもできます。

ひきこもりには大きく分けて、4つの段階に分かれています。

①準備段階
②開始段階
③ひきこもり段階
④社会との再開段階

準備段階

〇学校や職場には通えているが行き渋ることがある。
〇頭痛や腹痛などの身体症状が出てくる。
〇「行かなきゃいけない」という気持ちはあるが動けない

お子さんは登校や就労を続けられている状態です。周囲からは、ひきこもりに入る前触れとは気付きにくい時期が「準備段階」です。

不安や緊張の高まり、抗うつなど、ご本人の内面で変化が起こっています。短期間であってもこの段階なしに、ひきこもりに突然なるということはありえません。上記のような、お子さんの小さな行動の変化や心の動きなどがあります。

開始段階

〇昼夜逆転してくる。
〇自室にこもることが多い。
〇感情の起伏が激しくなる。
〇不安が高まり、暴言や家庭内暴力などもでてくることも。

ひきこもりが始まった直後からその後しばらくの期間がこのひきこもり「開始段階」です。不安や激しい葛藤が明らかに見えてきます。気分の落ち込みや情緒不安定など、感情のコントロールが難しくなります。小中学生のひきこもりの場合は、突然親に甘えてきたかと思うと、暴力的な言動や態度を示したりする、不安定さがあります。しかし、青年から成人になると、目立たない心の葛藤、不安、苛立ちなどを抱えていることを覚えておきましょう。

ひきこもり段階

〇ネットやゲームに没頭している。
〇夜にコンビニに行ったりできる。
〇母や信頼できる家族に甘える
〇社会に興味を示す

ひきこもり開始段階よりも不安定な状態が治まり、ご本人もご家族もこの状態を「ひきこもり」として受け入れ始めるのが「ひきこもり段階」です。この段階では、社会的活動に対する恐れや不安が強いのが特徴です。親御さんが心配して、無理に外出させようとしたり、カウンセリングを受けさせるように促しても、強い拒否反応を示します。
一方で、夜間にひとりでコンビニに行ったり、夜にジョギングをしたりするケースなど、活動し始める頃でもあります。
大人の赤ちゃん返りともいうような母親に甘えてきたり、無理な要求をしたり、それが通らないと暴言や暴れるという稀なケースもあります。学校や社会に対しての不満や社会情勢、ニュース、社会活動(バイト、好きなアイドルやキャラクターなど)への関心も示してくる段階です。

社会との再開段階

〇自分の興味のあること、好きな活動はできる。
〇活動的な時とひきこもる時、両方見られるようになる。
〇自分の持ち味に気付き、無理することはせず、できることをする。
〇社会に興味を示し、社会に対して批判的なことも話せるようになる。
〇身近な人に、自分の意見を語ることに興味が出てくる。

この「社会との再開段階」は、その前の「ひきこもり段階」よりも社会活動への関心がますます高まっている段階です。「バイトしてみようかな」とか「好きなアーティストのライブに行こうかな」など、好きなことや興味のあることを模索したり、実際に行動したりします。しかし完全に社会活動ができるようになるのではなく、時にまた、ひきこもり段階のような不安な状況になったりします。ひきこもり段階と社会との再開段階を行ったり来たりしながら、回復に向かっていきます。

しかし全てのケースがこのようにスムーズにひきこもりから抜け出せるわけではありません。社会との再開段階でつまずき、ひきこもり段階から長く抜け出せない事例もあります。
この時期はとてもデリケートで、ひきこもり解決に向けて大事な段階です。

今お子さんが、ひきこもりのどの段階にいて、そのお子さんの特性を熟知し、どう支援していけばいいのか、しっかりと見極められる専門家のサポートが問題解決には必要となります。

▼ ひきこもりのチェックポイントを知りたい方はこちら
ひきこもりの「五段階」 | 淀屋橋心理療法センター|不登校・摂食障害(過食・拒食)等への家族療法カウンセリング (yodoyabashift.com)

ひきこもりのチェックポイント:カウンセリング(ひきこもり)

不登校•ひきこもりにカウンセリングは必要?

風邪を引けば、薬を飲み、鬱の症状がでたら、不安を和らげる薬があります。
しかし残念ながら、不登校やひきこもりを解決できる薬は存在しません。

そのような中で、我が子が不登校や社会活動ができなくなり、親御さんは心配でご自身を責めてしまうことも少なくありません。
「私の育て方が悪かったのか」、「どうしてこうなってしまったんだろう」と出口の見えないトンネルの中、ひきこもるお子さんを抱えて苦しんでしまっているのではないでしょうか。トラウマや不登校からひきこもりになってしまうお子さんのお苦しみはもちろんのこと、親御さんもまた同じように苦しみ、葛藤があると思います。
ひきこもりのお子さんと一番近くにいる親御さんの精神状態を安定させることは、ひきこもり状態を改善するためには必要不可欠です。

薬では治らない「ひきこもり」ですが、カウンセリングでは解決の道があります。 親御さんも今の状況を整理し、感情を整え、お子さんの問題を解決していく効果が、カウンセリングにはあるからです。
おひとりで悩まず、ぜひ専門のカウンセラーにご相談することをおすすめします。

おひとりで悩まず、ぜひ専門のカウンセラーにご相談することをおすすめ:カウンセリング(ひきこもり)      

回復ケース紹介【長年自室にこもっていたが家族旅行に行けた】

長年自室にこもっていたが家族旅行に行けた:カウンセリング(ひきこもり)

どのようにしてひきこもりの方が実際にカウンセリング治療で克服したのか、ご一緒に見ていきましょう。 カウンセラーのアドバイス、ひきこもりのお子さんの言動や行動の小さな良い変化にぜひご注目ください。

ケイスケさん(仮名)20代前半
【特徴】
・幼い時から頑固な性格(こだわりが強い)
・あまのじゃくな性格
・人の指示に従いたくない
・プライドが高い
・大学受験に落ちてひきこもり
・トイレとキッチンにしか姿を表さず…自室にこもる
・ひきこもり後、家族とほとんど話さない

初回のカウンセリングで、親御さんは「うちの子は全く話さないので…」とおっしゃいました。カウンセラーは、「では、次回のカウンセリングまでにケイスケさんが話した言葉は全てメモしてください」とお伝えしました。

2回目のカウンセリング(初回から2週間後)、驚くことに、メモに書いてあったのは「いちご」、「ミルク」の2単語だけだったのです。

メモに書いてあったのは「いちご」「ミルク」の2単語だけだった:カウンセリング(ひきこもり)

親御さんはケイスケさんがひきこもりから社会復帰できるように本やネットからさまざまなアドバイスを学び、実践しておられました。
・声掛けをする
・家事を手伝わせる
・質問する
など、コミュニケーションを増やしたり、活動させるためのアドバイスを実践されていました。

しかし、残念なことにケイスケさんにはその方法が全く通用しませんでした。一般的なひきこもりへのアドバイスは、効果がなかったのです。なぜでしょうか。

カウンセラーは、ケイスケさんはどのような方法がよいのか、性格や行動・言動を分析し、親御さんとのカウンセリングが始まりました。

アドバイス① 声かけ、質問を減らす

✖「ゴミ出ししてくれない?」
✖「朝だよ、早く起きて」

→「声掛けや質問するを減らす」こと。ケイスケさんの性格を分析したカウンセラーが彼にはこの方法がいいとアドバイスしました。そのアドバイスに親御さんは、会話が減らないかと心配していました。しかし、カウンセラーは、ケイスケさんが声をかけられたり、質問されるのが苦痛に感じているのではないかと考えたのです。

そのアドバイスの、2週間後、
〇朝食を一緒にとる頻度が増えた
〇話す単語が増えてきた「いちご」→「いちごジャムとバター」など
〇朝食後、少しテレビを見て自室に行くようになった

1ヵ月後と、徐々にいい変化が現れてきました。

家族で朝食を一緒にとる回数も増え、リビングでテレビを見て「あはは」と笑うようになりました。ニュースを見て、ツッコんだり、自分の知っている雑学を話すことも出てきました。今まで黙ってテレビを見ていた子が!と親御さんは驚いていました。

さらに2ヵ月、3ヵ月とカウンセリングを続けました。

〇会話が少し続くようになってきた
〇お母さんとの関わりが増えた

お母さんがカウンセラーのアドバイスによって対応を変えることで、少しずつケイスケさんにも変化が起こってきたのです。
言動や行動が、ちょっとずつ元気になってきました。
それから4ヵ月後、ご家族も驚いたことがおきました。
突然ケイスケさんが、「ドライブに行きたい」と言い出しました。
無気力で自室にこもっていた彼が!

このドライブが家族の距離を縮めていきました。

ドライブが家族の距離を縮めた:カウンセリング(ひきこもり)

さて、ケイスケさんは気持ちの波はあるものの、これからさらに良くなっていきました。

アドバイス②興味のあることを認めて伸ばす

ケイスケさんの興味のあることを認めて、やらせてあげる。
ドライブに行きたい、パソコンを組み立てたいなど、関心のあるものを認めてやらせてあげることで自信が付き、自主性が伸びてきました。

カウンセリング開始から半年後、
ケイスケさんは「家族旅行に行きたい」と言い出しました。
旅行から帰ってきた後、親御さんは嬉しそうにカウンセラーに家族写真を見せてくれました。そこには、笑顔のケイスケさんが写っていました。

カウンセリングのポイント【臨床心理士・福田俊介】

カウンセリングのポイント【臨床心理士・福田俊介】:カウンセリング(ひきこもり)

★この方法はケイスケさんだから合っていて、ひきこもりを克服することができました。
そのお子さんの性格や状態にあったアドバイス、対応が重要になります。

★また、カウンセリングを始めるとお子さんに小さな良い変化(成長の芽)がでてきます。これに親御さんが気付き、しっかりキャッチし、そこを成長させていくことが大切です。
カウンセリングを始めて最初は、毎日一緒にいるお子さんの行動や言動の小さな変化に気付くのは難しいです。その中で、カウンセラーは、お子さんの良い変化を親御さんにお伝えしていきます。親御さんがそれに気付き、前向きにお子さんと向き合えるように親御さんの精神状態もサポートしています。

臨床心理士・福田俊介

ひきこもりカウンセリングの特徴

ひきこもりカウンセリングの特徴:カウンセリング(ひきこもり)

ひきこもりの解決をサポートするために、どのようなカウンセリングが効果を発揮するのでしょうか?そのポイントを見ていきましょう。

「継続」したカウンセリングが必要

ここまで、不登校・ひきこもりの問題解決にカウンセリングが有効であることをお伝えさせていただきました。行政の専門機関や、スクールカウンセラー、精神科・心療内科など、さまざまな機関にご相談された方もいらっしゃると思います。
当センターにご相談に来られる方も、他の相談機関で「見守りましょう」とアドバイスを受けた親御さんが多くいらっしゃいます。親御さんから、「実践してみたけれど、このままでいいのか」と悩まれているお声をよく耳にします。この「見守る」ことが、本当の意味で不登校・ひきこもりの問題を解決できるのか…疑問に思うところです。なぜなら、「見守る」という言葉は、親御さんやお子さんの性格によっても幅広い解釈の意味になってしまうからです。

先ほどのカウンセリング事例にもあったように、本やネットの情報だけではない…
そのお子さんの性格や現状にあった「見守り方」があるはずです。その分析ができる専門家やカウンセラーが日本にはまだ少ないのも現状です。親御さんに、その子にあった具体的なアドバイスができる専門機関に相談されることをおすすめいたします。

ひきこもりの方の個性、自主性を尊重・伸ばすカウンセリング

ひきこもりの方の個性、自主性を尊重・伸ばすカウンセリング:カウンセリング(ひきこもり)

ひきこもりを解決するということは、どういったことでしょうか。個々によりそれぞれ解釈や考えは異なると思います。淀屋橋心理療法センターの考えとしましては、ひきこもりのお子さんが元気になる、社会参加ができるようになるということだけではありません。
もちろんそれらは必要大前提として、当センターではその方の個性・特性を認めた上で、「自主性を伸ばす」ことが大事だと考えています。
この自主性は、社会活動を維持する上でとても重要です。自分から考えて、アイディアを出し自主的に、能動的に動ける力を引き出せるように、カウンセリングを進めています。

ご本人の来所不要なカウンセリング治療

ひきこもりの方とカウンセリングに一緒に行きたくても、難しい現状があります。その理由を見てみましょう。

・ひきこもりのお子さんを家から出すのが難しい
・ご本人がカウンセリングを受けたがらない
・ご本人と家族の会話が少なくて
 カウンセリングを受けられる状態か分からない

もし、ご家族がひきこもりのお子さんを無理やりにでもカウンセリングを受けさせようとしたなら、親子関係が悪化したり、暴言や暴力を受ける場合もあります。

全国的にもまだ少ないですが、ご本人の来所不要、ご本人の参加不要でカウンセリングが進められる所をおすすめいたします。

▼ ご本人の来所・参加不要のカウンセリングはこちらをチェック

【公式】淀屋橋心理療法センター|不登校・摂食障害・うつ 親御さんとの家族療法カウンセリング (yodoyabashift.com)

淀屋橋心理療法センターのカウンセリング治療

淀屋橋心理療法センターのカウンセリング治療:カウンセリング(ひきこもり)

大阪府豊中市にある、淀屋橋心理療法センターは精神科医と臨床心理士がカウンセラーとして、日々クライアントの方々と向き合っています。
ここには、「他の相談機関に行ったけれど解決できず…」と悩んだ親御さんが、多く見られます。切羽詰まったご様子で来られるケースも少なくありません。
開所して41年目を迎える当センターには、全国各地から不登校・ひきこもりの相談をお受けしています。淀屋橋心理療法センターのカウンセリングの特徴を見ていきましょう。

ひきこもりカウンセリング

ひきこもりの問題は一度のカウンセリングでは決して解決できません。
継続して、そのお子さんの様子や状態を分析しながら、専門家のアドバイスを基にしたアプローチが必要になるのです。また、ひきこもり治療説明会に来られた親御さんは、「本やネット、他の勉強会で学んできました」とよくお聞きします。お子さんをどうにかしたい、助けたい気持ちはとても伝わってきますが、やはり限界を感じておられる方も少なくないように思います。ひきこもり解決にはそのためのメソッドが必要なのです。

ひきこもりの方でも100人いれば、100通りのアプローチの仕方があるのではないでしょうか。本やネット、一般的なアドバイスだけでは、解決できないケースもあるのです。
当センターの特徴をご紹介します。

淀屋橋心理療法センターの特徴

  • お子さんの来所は基本的に必要なし
  • ひきこもり解決に精通している専門家(カウンセラー)がいる
  • 精神科医と臨床心理士による薬に頼らないカウンセリング治療
  • オンラインカウンセリング可能電話・Zoom・FaceTimeなど)

淀屋橋心理療法センターのカウンセリングでは、お子さんの来所は原則、必要ありません。
主に、日常生活でお子さんと関わりのある方(お母さん)などに来所していただきます。
日常の行動や会話の中から、お子さんの性格や状態を分析していきます。
ひきこもりの場合、「会話がないから無理じゃないか」と感じる親御さんもいらっしゃいますが、その場合お子さんの行動や、何気なく発した一言、単語からでも、カウンセラーが解決の糸口を探していきます。ご安心ください。

精神科医と臨床心理士が徹底した性格分析を行うカウンセリングです。
今までに多くのひきこもり解決の実績があるカウンセラーがいるのは心強いですね。
お子さんの対応に悩まれていた親御さんも、カウンセラーとその対応を一緒に考えていきます。ひきこもりを解決するためには、的確なアドバイスと地道な努力が必要です。カウンセリングを進めて行く中で、親御さんが少しづつお子さんの良い変化に気付き、希望を見出していきます。信頼できるカウンセラーと出合うことで、不登校・ひきこもりの解決へ向かっていくのです。

▼ カウンセラーの紹介はこちらをチェック
カウンセラー紹介 | 淀屋橋心理療法センター|不登校・摂食障害(過食・拒食)等への家族療法カウンセリング (yodoyabashift.com)

淀屋橋心理療法センターのカウンセリング治療が気になった方に、カウンセリングを始める前の事前相談もご用意しています。担当カウンセラーとの相性や、当センターのカウンセリングの進め方を知る良い機会となりますのでおすすめです。

▼ 事前相談についてはこちらをチェック
お問い合わせ | 淀屋橋心理療法センター|不登校・摂食障害(過食・拒食)等への家族療法カウンセリング (yodoyabashift.com)

「オンラインカウンセリング」のメリット

「オンラインカウンセリング」のメリット(:カウンセリング(ひきこもり)

お子さんのひきこもりに悩まれる親御さんに、オンラインでのカウンセリングという選択肢もあります。メリットとして、次の理由を見てみましょう。

  • 遠方でも「ひきこもり専門」のカウンセラーにアクセスできる
  • お子さんから目を離せず外出できない場合にもカウンセリングを受けられる。
  • 親御さんが疲弊していて、外出する気力が出ない場合にも カウンセリング治療を受けれる。(ご都合のよい場所から声のみでカウンセリング可能)

遠方からでも、ひきこもりに精通しているカウンセラーと繫がることができるのは、オンラインカウンセリングの強みですね。
また、不登校・ひきこもりのお子さんがいて外出するのが難しい場合や、親御さんが疲弊しておられ、外出する気力も出ない場合、オンラインカウンセリングはとても役立ちます。淀屋橋心理療法センターのカウンセリングでは、来所するカウンセリングとオンラインカウンセリングでの効果に差がありません。

むしろ、遠方の方やご自宅をあけにくい方にとっては、オンラインカウンセリングはおすすめです。親御さんがしっかりと、継続してカウンセリングを受けていただけます。そのお陰で、お子さんの状態を細かく分析することができます。その方に合った、そのタイムリーな、しっかりとカウンセリング治療を進めることができるのです。

全国的にも少ない、ひきこもり専門のカウンセラーが淀屋橋心理療法センターにはいます。ご相談者は、北は北海道、南は沖縄まで。また海外に駐在されている日本人の方からもオンラインカウンセリングを受け持っています。

▼ オンラインカウンセリングについてはこちら

精神科医・臨床心理士による電話カウンセリング・オンラインカウンセリング

ひきこもりに悩まれているご家族の方へ

カウンセリング(ひきこもり)

ここまで、ひきこもりについて、その定義やカウンセリング事例、カウンセリングの必要性などをお伝えしてきました。今日もお子さんのことが心配で、悩まれている親御さん。ひきこもりを解決する道は平坦ではありません。しかし、道はあります。この状況をどうにかしたいと悩まれている親御さんと共に、淀屋橋心理療法センターの専門のカウンセラーがしっかりと道案内をさせていただきます。

2024.06.29  著者:《大阪府豊中市 淀屋橋心理療法センター》上江洲りべか

               

記事内容の監修医師

淀屋橋心理療法センターの所長 福田 俊一

淀屋橋心理療法センター所長 福田 俊一

  • 医師。精神科医。淀屋橋心理療法センターの所長であり創業者。
  • 日本の実践的家族療法の草分け的存在。
  • 初めて家族療法専門機関を日本で設立し、実践、技法の開発、家族療法家の育成に貢献した。
  • その後は、摂食障害、不登校、ひきこもり、うつ、家庭内暴力(子から親へ)、リストカット等の家族療法の開発に尽力している。
  • 著書多数。

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