(著書のご紹介・雑誌・TV・新聞・講演)
<TV出演・取材協力>
・ 毎日放送「ミント!」出演〜ゲーム依存について(2019年12月)
・ NHK「ニュースほっと関西」〜ゲーム依存について(2019年11月)
・ 関西テレビ「みんなのニュース 報道ランナー」〜自殺について(2017年8月)
・ 関西テレビ「みんなのニュース ワンダー」〜家庭内暴力について(2016年8月)
・ CBCテレビ「ゴゴスマ」出演~ひきこもり・ネット依存について(2015年9月)
・ 読売テレビ「テレビドクター」出演~ひきこもり問題について(2005年11月)
・ 朝日放送「NEWS ゆう」〜自殺について(2003年2月)
・ NHK NEWS ほっと関西 〜ゲーム障害について (2024年8月)
<取材>
・ 大阪日日新聞「過去最多 増える不登校特集」(2023年2月)
・ NTTドコモ「ママテナ」にて取材記事掲載(2016年1月:摂食障害、3月:環境の変化に弱い子への接し方、5月:五月病、9月:愛着障害)
・ 日本経済新聞にて取材記事掲載~『子育てはやり直せる』(2003年8月)
他、小学館やPHP研究所等より取材実績多数
<講演>
教育委員会や、学校施設、家庭裁判所等での講演実績多数
「もっと早く子どもの、夫の心の病気に気づいていれば、なんとかなったのに」と、母親であり妻であるあなたにぜひ読んでいただきたい。心の病気がしぐさでわかる本です。サラリ-マンでストレスいっぱいのお父さんにも、自己診断のスケールになる本です。
この本は心の病気を「早期発見」し「早期治療」にもちこむために、とても役に立つ本です。わかりやすいヒントが書かれています。20年あまり心の病気を治す仕事をしてきました。「間にあった一針は、九針分の手間をはぶく」という諺をご存知じですか?心の病気はまさにこの一言で言い得て妙です。家族の「オヤッ」と思う点を早く見つけ、適切な対応をこの本から学んでください。専門家にかかる前に応急処置をまちがいなく行えば、ずいぶん早く治ります。心の病はどうしても対応が遅れがちです。この本を手引き書のように使ってみてください。きっとヒントがみつかると思います。ご参考までに大事なポイントを三つあげておきます。・早く見つけましょう。観察の目を光らせていれば気づきます。
・タイミングをはずさず専門家に相談を。
・夫婦で協力してほしい。一人で頑張らないこと。
淀屋橋心理療法センターの本「しぐさで子どもの心がわかる本」(PHP)の書評が掲載されました。日本心身医学会がだしている学会誌である「心身医学」(Japanese Journal of Psychosomatic Medicine)の7月号です。
お書きくださったのは、ある産婦人科の名誉院長であるN先生です。簡単ではありますが、先生の書評を抜粋させていただきます。
『・・・大人にはよくわからない「しぐさ」のあること、それを理解するには一日の生活のなかで子どもとゆっくり向き合う「ゆとり」があまりにむ少なく、むしろその忙しさにより叱りつけたり、聞き出したり、放っておいたりで、まったく「しぐさ」をつかみ、理解するに到らないことが多いことを指摘しています。』
『本書は「しぐさ」をテーマにその内容の深さを知るのには格好の参考書であり、親、とりわけ母親、また多くの大人たち、児童精神科医、子どもの心身医学医、そして一般の小児科医にとっても子どもと対応する場合の術を学ぶことができ、また、少しでも多くの時間を費やして、子どもの「しぐさ」を理解することの重要性を示唆している好著と言えます。』
PHP研究所から出版された「しぐさで子どもの心がわかる本」(2004年12月)が、4月のはじめには5刷に,また先日(2005.07.11)には7冊に入ったという知らせが届きました。
この本を読んでくださった他の出版社の編集部からも、同じような内容の特集を組みたいという申し入れもいただきました。書き手としては、たいへん嬉しいことです。
いじめ、不登校、無気力症などなど。子どもが心の傷に苦しむとき、本人と取りまく周囲の人間にも治療の視野を広げていくことが欠かせない。家族のなかでこそ、子どもは生きる力を獲得していく。家族とは何か、いかにして家族の治癒力を高めるか。具体的事例をもとにして、家族療法に学ぶ。
この本の内容をもっと的確に表すには『いじめの家族療法』が最適だと、あとで気がつきました。その方がより悩んでおられるご家族の手元に届く可能性が高くなるでしょう。それだけこの本は「わが子がいじめにあっているとわかった時、親はどうすればいいか」に、具体的に答えてくれる本だからです。
いじめ問題はもちろん現場は学校およびその周辺であり、家族が直接かかわることはでできません。「いじめを家族で論じても、らちがあかないでしょう。もっと学校ぐるみ地域ぐるみで対応していかないと。大きな大きな人間の本性にもとづいたテーマです」。こういうアドバイスをくださる方もおられました。確かにおっしゃるとおりです。それでもあえて「いじめの家族療法」を書きました。それはなぜでしょう。単にあまりにも「うちの子がいじめられてるんです。でもどうしていいかわかりません。だれか教えてください」という親御さんの声があまりにも多いからです。
「いじめ」にかんする本を求めて書店に足をはこぶと、人類の歴史をひもときながら歴史的考察、学校の有りようを見つめ治す教育論、地域社会をグローバルな視点で、といったいじめに関してさまざまな分野や視点から論じた本は多くでています。もうどれを買ったらいいのか迷ってしまいます。どれも「その通り」とうなづける本ばかりです。でも親御さんたちは「で、私たちは親として今ここでわが子にどう接したらいいのですか」という疑問がわいてきます。
不登校や閉じこもり、不安神経症などの治療をしながら、いじめに端を発しているケースが最近多いのです。面接のたびに具体的にだすアドバイスがとても親御さんたちを安心させ、子どもの心を癒す効果が高いことに気がつきました。「これはどうにかしてもっと多くの親御さんたちの疑問や不安にお答えできるようにしなくてはいけない」という感情がわき上がってきたのです。
そうした面接治療のなかから実際に役に立ったアドバイスや課題、言葉掛けなどを中心に集めたものがこの本です。わが子のいじめで困っておられるお父さん、お母さん、ぜひこの本を読んでみてください。こうしてみようというヒントがいっぱいありますよ。
家族には、自分たちで問題を解決し、危機をのりこえる力がある。互いに支え合いながら、癒され、立ち直っていく家族たち。家族のもつ力を信じ、援助していく家族療法の実際を紹介する。
最近いろんな症状を抱えてご両親が相談に来所されます。こうしたケ―スを担当して気がついたことですが、「子育てに自信をなくしている親が多い。子どもに振り回されている。けれどどうしていいかわからない」。不登校にしても無気力症にしても、親が腫れ物にさわるように子どもに対応するものですから、子どもはだんだん増長して王様のようになっています。
この傾向にストップをかけるには、、まず家庭のなかに親の指導力を取り戻す必要があります。親だけで、ましてや母親だけで頑張らないことです。母親はつい「自分の育て方が悪かったから、子どもはこうなったのでは」と、自分を責めがちです。それをしてもなんら問題の解決にはつながりません。また決して母親一人が悪いのではないのです。
ではどうすればいいのでしょうか。その答えがこの本人はあちこちに書かれています。ぜひご一読ください。ちなみにそのこつの一つを紹介しましょう。関係者の協力を得る方向に動くことです。父親はもちろん担任の先生、友人や友人のお母さんなど。ネットワークをつくりましょう。一人で頑張らない、つまり孤立しないようにすることが解決へのヒントの一つです。その作り方は本のなかでつかんでください。
福田俊一 精神科医・所長 監修
朝日文庫
1994年5月(文庫化)
500円
推測「子どもがやせ衰えていく」「娘がかくれて盗み食いを」「食べだしたら自分でも止められない」。過食症拒食症を抱える本人とその家族の悩みは深い。一見簡単にコントロールできそうなこの問題は、実は本人の生きづらさ自分さがしという心の深層に根を張る、成長の節目に待ち受ける落とし穴。本人と家族がともにその節目を乗りこえ、新しい自分になって歩き出すために、本人と家族のもつ力を信じ、支える家族療法を紹介した本である。
「なんと多くの人たちが過食拒食で苦しんでいるんだろ。暗いトンネルから抜け出るきっかけをこの本でつかんでほしい」。そのヒントは症例のなかで何度もでてきますが、みなさんのふだんの生活のなかにいくつも転がっています。それに気づくか気づかないか。過食・拒食にかかる人は個性の強い人。それでいて人一倍の気づかいじょうず。「言いたいこと言えず、腹ふくるるわざなり」と、昔のえらい人が言ってましたね。まさにそのとおり。本書にでてくる人たちのように一度日記をつけてみてください。きっといくつかのヒントに気づくことでしょう。過食・拒食の人たちの特徴の一つに、初診時と終了時の印象がころっと変わるということがあげられます。例をあげてみましょう。
いろんな過食・拒食の姿があります。一つ一つみんな違うのがこの症状の現実です。しかし「どのケースにもこうした終わりを迎えてほしい」。家族療法ならそれが可能です。しかも本書で紹介しているエコロジカル・アプローチなら、誰もが取り組めます。本書を参考にして一人でも暗いトンネルから抜け出てください。
福田俊一 精神科医・カウンセラー
増井昌美 摂食障害・過食症専門セラピスト
星和書店
2005年5月9日
1995円(税込)
淀屋橋から摂食障害の本が出ました。この本は前作「過食症と拒食症 ― 危機脱出の処方箋」の姉妹編です。中身をかいつまんでご紹介しましょう。
本題名:『克服できる過食症・拒食症』
著者:福田俊一(淀屋橋心理療法センター所長、精神科医)、増井昌美(同センター過食症専門セラピスト)
副題:こじれて長期化した過食症・拒食症でも治る道はある
帯の解説:あきらめたらあかん!過食症・拒食症にかかったことは、自分の本質に気づき、能力を伸ばすチャンス!
あくまで前向きに、本人の可能性や家族の力を信頼し、治療をすすめていくセラピストたち。「両親のみでも治療をスタートできる」という画期的な治療を行い、重症化した数多くの患者を解放へと向かわせている。新たな治療の可能性を示した、本人、家族、治療関係者必読の書。
英語タイトル:Is Full Recovery from Bulimia and Anorexia Nervosa Possible If They Are Chronic ?
1.十年以上にわたる拒食症でも治る
2.がんこな拒食症から立ち直る(25才、拒食歴10年)
3.拒食症から脱出する道に向かって
1.からみあう家族が症状に影響を
2.症例にみる親子のからみあい(25才、過食歴8年)
3.親は立ち直りの最大の協力者
4.子ども自身の成長をうながす
治りにくいタイプ1:「どうせまた元通りや」と、あきらめてしまう
治りにくいタイプ2:ストレス耐性が弱く、すぐ過食に逃げ込んでしまう
治りにくいタイプ3:良い子をめいっぱいやって、また息切れが
治りにくいタイプ4:なかなかはずせない良い子仮面
治りにくいタイプ5:母と娘の信頼関係が崩れやすいと
治りにくいタイプ6:良くなるとすぐ一人暮らしをしたいと言う
治りにくいタイプ7:できないことをすぐ過食のせいにする
治りにくいタイプ8:「過食は人生の汚点、悪」という考えにとりつかれている
1.過食症でのよくなるきざし(初期から回復期にいたるまで) — 26項目
2.拒食症でのよくなるきざし(初期から回復期にいたるまで) — 21項目
1.成人式を迎えて、振り袖姿でほほえむ悦子(17才、拒食歴1年)
2.司法試験をめざして受験勉強中(30才、過食歴15年)
3.過食症と不登校に苦しんだ五年間を乗りこえて、ぶじ高校を卒業(16才、過食歴2年)
4.暑中見舞いのなかで近況を聞いてみて(25才、拒食歴5年)
5.最後に「食事の習慣を取りもどしたい」と入院(23才、過食歴7年)
6.「大学に合格」の便りと写真が送られてきた(13才、過食歴1年)
7.九年間の過食症を克服し、OLとしてスタート(27才、過食歴8年)
8.アメリカの学校で日本舞踊を教えて活躍(26才、過食歴5年)
(付録 過食症が改善してきたかを確認するチェック・シート)
福田俊一 淀屋橋心理療法センター 所長 精神科医
増井昌美 淀屋橋心理療法センター 家族問題研究室長
出版社:PHP研究所
対象:小学校低学年までの子どものご両親
2009年4月17日
200円(税別)
本書は前回出された「『しぐさ』で子どもの心がわかる本」(PHP研究所)の姉妹本です。
【解説】
子育てに関する本はいろいろありますが、「子どもの気持ちを大事にしましょう」という本もあれば、「それでは生ぬるい。子どもを甘やかすことになります」と指摘した本もあります。このように子育て論はさまざまで、これも価値観が多様化している現状を映し出しているのかもしれません。
実際の子育てのなかでは「あの本に書いてあったようにしたい」と思っても、なかなか親の気持ち通りにいかないということはよくあることです。それは誰よりも現場のお母さん方がわかっていらっしゃることでしょう。
この本は、前作の『「しぐさ」で子どもの心がわかる本』の続編として企画されました。執筆にあたり、子育て奮闘中の多くのお母さん方にインタビューしましたが、みなさんそれぞれの切実な悩みや不安を抱えていらっしゃることがわかりました。なかでも「こだわる子ども」についての悩みが多かったので、本書は前作よちもこだわる子どもが出しやすい問題に重点を置いて書いています。
(「はじめに」より抜粋)
淀屋橋心理療法センターから2冊目の子育て関係の本が出ました。『ちょっと気になる子どもの「行動」』で、出版社はPHP研究所です。これは前作の『「しぐさ」で子どもの心がわかる本』に続く子育てシリーズの第2作目です。
前作の「しぐさで・・」がたいへん好評をいただき、多くのお母さま方に読んでいただけたのが著者としてうれしいかぎりです。今度の「ちょっと気になる子どもの『行動』―心の声にきづいて!」は、その勢いにのってさらに子育て奮闘中のお母さま方のお役に立てたらという思いで執筆しました。
アドバイスといっても子どもさんは各自みんな違っており、「行動」の善し悪しもその子によって違ってきます。全てのお子さんにあてはまるアドバイスはとても難しくある程度絞って書いたのですが、その絞り込みに苦労しました。
子育てに困って「こんなときどうしたらいいのかしら」とちょっとしたアドバイスを求めておられるお母さま方はずいぶん多くおられるのだなと、取材を通じて強く感じました。そういった子育て真っ直中のお母さま方のお役にたてればうれしく思います。
この度、前作に続く子育て本第2弾「ちょと気になる子どもの『行動』―心の声に気づいて!」をPHP研究所から出版の運びとなりました。前作の「『しぐさ』で子どもの心がわかる本」が好評で21刷を重ねており、多くの方々にお読みいただけ大変うれしく思っております。
前作の「しぐさ」から一歩前へ出た「行動」ということで、更に子育て真っ直中のお母さま方に取材の協力をお願いしました。昨夜あったばかりの家庭でのドラマを生き生きと語ってくださったり、いろんな角度から質問を投げかけてくださったりもしました。明るくくったくがないと見えたお母さま方のなかには、話しが進むにつれて「えー、みなさん実はこんな悩みを抱えておられたのか」と、心の中で驚かされたこともありました。ちょっとしたこちらのアドバイスをとても喜んで聞いていただけたのも印象的でした。
多くのお母さま方に直に接することができまた生の声を聞くことができたのは、私にとっても執筆上の大きな助けとなりました。お陰様で出版の運びとなりました。この場をかりて皆様にお礼申し上げたいと思います。
「こだわり症」という個性の子どもが増えている中、その「気になる」行動を39項目挙げ、子どもの気持ちと対処法を解説。持ち味を受け入れ、伸ばす付き合い方のコツを教える。」
我々は毎日摂食障害の解決のために、たくさんのクライアントの方々とともに戦っています。そのなかで重要なポイントは、その人本来の持ち味と今の生き方のギャップです。そしてそのギャップを埋めて行くのに一番効果があがる方法が、子どもにとって身近な母親との関係なのです。母と子の関係のなかには、解決のための糸口がいっぱいあります。またここがこじれると、なかなかうまくいかず症状がこじれることもあります。
そこで今回はズバリ、「母と子の関係」に焦点を絞って本書を執筆しました。
「母と子の関係」は非常にデリケートな問題です。子の立場にたつと「親が悪い」ということになりがちだし、親の立場にたつと「子どもに問題があって、そこをなんとかしないと・・」となります。本書の執筆にあたっては、片方に偏らないように気をつけて書きましたが、簡単なことではありませんでしたし完全にうまく書けたとも言い切れません。
この本が摂食障害(過食症・拒食症)でお困りのご本人や家族の方々、また治療の現場に携わっておられる関係者の皆様のお役に少しでも立てたらうれしく思います。
本書のテーマを企画発案し、執筆を始めてから二年がたちました。発売日の1月20日過ぎ、「並んでるでるかな?それともまだ・・」と内心ドキドキしながら紀ノ国屋書店に歩を早めました。「ありました!」心理のコーナーにオレンジ色の表紙の「母と子で克服できる・・」の本書が平積みにされてありました。「やれやれ、やっと一冊の本を出すことができたんだな」と、正直ホッとしました。
摂食障害の症例は当センターにおいては、年々急上昇といってもいいくらいクライアントの数が増えています。カウンセリングで治療を進めるプロセスで、本症が抱えるトラブルが次々と浮き彫りにされてきます。多くの症例のなかからテーマを絞り込み、それに合った資料を収集し執筆へと駒を進めていきます。今回は摂食障害によくみられる「母と子の間によく起こるトラブルと解決へのヒント」を集めてみました。
「子どもが摂食障害になるのは、母親が悪いからですか?」という質問を受けることがよくあります。が、決してそうではありません。本書をお読みいただけたらおわかりになることでしょう。
摂食障害に悩む人たちや関係者の皆様に本書をお読みいただだき、立ち直るヒントをつかまれたらこれほど嬉しいことはありません。
症状レベルごとの事例と対応アドバイス
序章 摂食障害(拒食症・過食症)とは?
1章 はじめが肝心、早期解決をめざそう
(初期:発症~2年目くらいまで)
2章 「少しこじれだしたな、はやくなんとかしなければ」
(中期:3~5年目くらいまで)
3章 こじれて長期化していても適切な対応で克服できる
(長期化:6~10年以上)
摂食障害(拒食症・過食症)の背景には、母と娘の愛憎ドラマが多く見られます。二人がカウンセラーの導きや父親のサポートを得て葛藤を乗り越え、分かりあい支えあう関係に生まれ変わることで、驚くほど症状は良くなっていきます。
本書では、こじれる前の初期段階の事例から始まり、早く手を打てば良くなる段階の事例、そして長期化していても克服できることを示す事例を紹介し、症状レベルに合われた適切な対応やアドバイスをまとめています。長い年月摂食障害にかかっていても、治る可能性は十分にあるのです。
(本書の帯と表紙裏より)
摂食障害には、体型へのこだわり、ストレス、家族関係ほか、いくつかの背景があるといわれる。本書では、母娘の関係に焦点を当てて過食・拒食を理解するとともに、症状レベルごとに事例をあげて、対応方法を紹介する。摂食障害の最終的な目標は「将来への生きがいさがし」にあると本書は説く。そのプロセスを母と娘が共に支え合って歩んでいけるような、「親子関係の再生」をどう図るか。本人と家族の抱える葛藤に寄り添うカウンセリングの実際を伝える。
(児童心理 2011年4月号 NO.929 child study book guide より)
近年、摂食障害には発症年齢の低下傾向があり、小学4年生以下でも発症するケースが多いのだという。また、摂食障害になる子どもは「家族思いのいい子が多い」ため、治療には身近にいる家族のサポートが欠かせないとされているが、近年の傾向はそれをより強調することになっている。
本書は、まさにこのことをテーマにした本である。
構成はシンプルだ。序章で摂食障害の説明を行い、以下、症状の程度ごとに3つに分けた章で、事例を詳細に解説する。すなわち、一章では比較的容易に治癒した初期段階、二章では、こじれ出したけれど早く手を打ったことで回復に向かう段階、三章では、こじれて長期化したけれども克服した段階の事例である。それぞれに、カウンセラーと患者、カウンセラーと親、親と子の対話を示し、子どもを接するときの具体的な対応とポイントや、立ち直りのサインが書かれている。
著者は、薬を処方せず、カウンセリングを主としたアプローチをとって27年になる治療センターで、うつや不登校を含めた心の病を治療する精神科医だ。摂食障害を、親子関係すら希薄になってきた現代社会が生み出した病理の一つとするなら、著者が指摘するように、「特に摂食障害のような家族を巻き込むことの多い複雑な症状(の治療)にカウンセリングは適している」のだろう。
本書は、親子がコミュニケーションをとっていくなかで、わかり合い支え合い、克服するまでの過程を、失敗も含めて包み隠さず事例で紹介しているが、過食も拒食も「心の不足感」からくるものであることがよくわかる。そして何より、子どもの摂食障害は親の心の問題でもあるということが浮かび上がってくる。このように感じさせるところが本書の妙であり、事例(=著者の実践)の力だといえる。
(中山書店 EB NURSING vol.11 no.2 2011 Books より)
リストカットの背景にある「それぞれの生きづらさ」を、ベテランカウンセラーが丁寧に解きほぐし解決に導くプロセスが書かれています。
なぜリストカットをしてしまうのだろうか。自らを傷つけるというその異様なエネルギーは、いったいどこから湧いてくるのだろうか。そこに見え隠れするのは、頑張りすぎて疲れ切っているのに、また頑張ってしまうという生きづらさであり、それでも必死で生きている彼女たちの姿だ。家族療法の専門家がリストカットの謎に迫り、本人と家族の苦悩を丁寧にほぐし解決へと導く、4つのストーリー。
謎と思われたリストカットの世界から、カウンセリング治療を通して真の姿がみえてきた。やがては対応できるケースが増え、カウンセリングの幅が広がった。
Q1:血のついたタオルやティッシュが娘の部屋に…
Q2:リストカットの傷を見つけたとき、どうすれば…
Q3:リストカットの傷の手当はどうしたらいいかしら…
Q4:子どもが持っているカミソリやナイフは、取りあげていい…
Q5:リストカットをしそうな時、親としては外出を控えたほうが…
Q6:子どもをカウンセリングに参加させたほうがいいですか…
Q7:「リストカットしてやる。死んだら親のせいだ!」…
Q8:子どもが「不安で不安でしょうがない」と…
Q9:「私は生きてる値打ちがない」「人生の目的なにもない」…
他
私は病院で医師としてリストカットに携わっていたころと、その後のカウンセリングでの治療を含めて約30年がたちました。リストカットはその症状のありようが激しいだけに、現場に携わる人たち――外科医、心療内科医、精神科医、看護師、家族、本人、学校の先生、養護教諭などに、強く『何とかしなければ』というメッセージを投げかけ続きます。誰もが無関心でおれない症状です。私もその一人です。
いろんな解決法がだされてきましたが、リストカットの原因についてはまわりの人たちや本人も納得できるような希望のある説明解釈というのは与えられていませんでした。
本書をお読みいただければリストカットという一見驚かされる現象をみても、建設的に解決できる症状であると理解していただけるのではと期待しています。
年を追って増えていくリストカットのクライアントさんたちを気にしながら、執筆をすすめてきました。そしてやっと本書を手にして、正直ホッとしてます。
本書を読んでいただければ「リストカットは謎めいた行為でもなく、自暴自棄からくる衝動的な行為でもない。もっと本人の現実に根ざした行動であり、解決十分な症状である」ということが理解してもらえるものと思います。その手がかりとしての本書ができあがったという安堵感を感じています。一人でも多くの方たちに読んでいただき、リストカットの真相をわかってもらえたらと思います。
※ 淀屋橋心理療法センターより直接郵送も出来ます。
郵送をご希望の方は、メール yodoyabashi.shinri@gmail.com か FAX 06-6866-2812にてお知らせ下さい。 その際に、お名前・ご住所・電話番号・書籍名・冊数を明記して下さい。尚、送料は実費をいただいておりますのでご了承下さい。 折り返し書籍定価+送料の合計金額をお知らせ致しますので、現金書留にて当センター宛にお送り下さい。代金到着次第発送させていただきます(現金書留のお問い合わせ番号の控えを本の到着まで保管しておいて下さいますようお願い致します)。
目次
※ 発送出来ますのは単行本に限ります。掲載誌は発送できません。また現在「職場のストレス・マネジメント」と「過食症と拒食症」は在庫がありません。
※ 当センターにカウンセリングに来られる方は直接購入もできます。
在庫の有無により、本の種類が変更の場合もございます。