『PHPのびのび子育て』(2019年7月号)に、当センター所長の福田が執筆した「なぜ、親の『口ぐせ』で子どもの性格が変わるのか?」という記事が掲載されました。
「神経質」や「行動が遅い」などは、お子さんの持ち味でもあるので大きく変わりにくいですが、お母さんの言葉がけで、行動は遅いけれど慎重な良い面が出てきたり、神経質だけれど、よく考えて工夫して行動できるようになったりする。
親御さんの声かけを含め“接し方”で短所と思われたお子さんの性格が長所となって輝きだすといった内容です。
※当センターではお薬は使いません。家族療法のカウンセリングを行うことで、お子さんの成長のお手伝いをしております。
《よくあるご相談》
癇癪(かんしゃく)
⇒ 幼児期にはよく起こることです。街中で大声で泣き叫んだり、床にひっくり返って手足をバタつかせている子どもの姿はよく見かけるものです。
子どもが癇癪を起こしている真っ最中は、周りが何かを言ったり何かを施そうとしても、効果がないことが多いでしょう。
親御さんにできるのは、普段のお子さんとの関わり方をすこし工夫することです。
すると徐々に癇癪の頻度や癇癪を起こしている時間が減っていくでしょう。
一緒に取り組んでみませんか?
きょうだいの問題
⇒ きょうだいのトラブルで心を痛めている親御さんは多いです。
弟に意地悪するお兄ちゃん、妹ばっかりお母さんに甘えていると怒るお姉ちゃん。
片方の肩を持てば、もう片方には不満が残るでしょうし、かと言ってそのまま放っておくことも出来ない。「2人とも大事だよ、大好きだよ」と言っても子どもは納得しない。
このような場合どうすれば良いのかと、親御さんは悩まれていることでしょう。
実は、きょうだいへの対応にはコツがあるのです。
きょうだいそれぞれが伸びやかに過ごせるためのコツです。
お子さんそれぞれの性格に合った対応をアドバイスさせて頂きます。
また近年、障害をもつ兄弟姉妹をもつ子どもを“きょうだい児”と呼び、彼らへの心理的支援が必要であることが示され始めています。
抜毛症
⇒ 繰り返し髪の毛や体毛を引き抜いてしまう症状で、毛を抜くことをやめようとしても、やめられません。強迫性障害に分類されています。
当センターでは特に小学生・中学生の親御さんからのご相談が増えています。
私たちは抜毛症は大きく分けて下記のような2つに分けられると考えています。
①抜毛が起こる瞬間がいつもお決まりのパターンになっているケース
②抜毛する時に特に決まったパターンはなく、スマホを見ながらでも髪の毛に指をかけクルクル回しているようなケース
①の場合は、パターンを分析し、そういうパターンが起こりにくいような工夫を考えて、ご本人やご家族にアドバイスしております。
②の場合は、ご本人のストレス対処能力が低かったり、何かと我慢していると考え、ご本人の対処能力を全般的に上げるように持っていくことで、治る場合がよくあります。
おねしょ(器質的原因がある場合は除く)
⇒ 夜尿症(遺尿症)ともいいます。小さい頃におねしょをしてしまうのは、まだ膀胱などの臓器が発達していないので、夜間に膀胱に貯められる尿の量が少ないからです。
学年が上がるにつれて、おねしょをする子どもは少なくなっていきます。しかし、なかには中学生になってもおねしょが治らないお子さんもいます。また、なくなっていたおねしょが再び始まったりするお子さんもいます。友だちの家に泊まりに行ったりできない、修学旅行に行くのが不安などの理由で、ご本人が困っている場合もあります。
親御さんは「うちの子は大丈夫なのかな…」と心配になられますが、基本的には次第に治ると考えていいと思います。
ただ、なくなっていたおねしょが急に始まった場合は、日常の中にお子さんがストレスに感じるようなことが何かなかったか、一度振り返ってみましょう。
お子さんの心の不安や緊張がほぐれていけば、おねしょはいずれ治っていくでしょう。
修学旅行へ行くためにおねしょを治したいという方は、半年前など早めにご相談にお越しください。
〈大人のおねしょ〉
また、成人のおねしょの相談もあります。これまであまり手がかからなかった「しっかりした子」が、人間関係や競争でとても強いストレスを感じた時に起こることがあります。ある日突然、成人した息子さん、娘さんがおねしょ(大人の赤ちゃん返り)をするようになると、親御さんはとても心配なことでしょう。しかし、このSOSを恥ずかしいことだとネガティブに捉えて落ち込まれるよりも、当センターに一度ご相談ください。親御さんに解決のための手応えのある指針を提示いたします。治ってみれば、これは成長の機会だったと感じられることもあるはずです。
夜驚症(やきょうしょう)
⇒ 夜泣きとは違い、深い睡眠状態の時の症状です。突然泣き叫んだり、強い恐怖を感じてパニックになったりします。その時に周りが落ち着かせようとしても効果は望めません。ケガをしないように見守りましょう。そして翌朝になると、本人は昨夜のことをほとんど覚えていません。これは睡眠時随伴症の一種で、睡眠時驚愕症ともいいます。主に小児期に発症しますが、次第に治っていくことがほとんどです。
原因としては、まず子どもはまだまだ脳が発達途中であることが1つです。
また、日々の生活の中で子どもにとって恐怖や不安、緊張を感じる出来事があると、それがきっかけになる場合もあります。それは大人にとっては本当に些細なことだったりします。
当センターでは、お子さんが納得できなかった出来事や不安に思っていることについて言葉で上手に表現できるようになると、夜驚症が治ったという経験をたくさんしています。
子育ては難しく考えすぎる必要はありません。
肩の力を抜いた方がうまくいきます♪
わかりやすいアドバイスを心がけています。
『PHPのびのび子育て』(2011年7月増刊号)に、「子どもが変わる『話し方』」が特集され、淀屋橋心理療法センターの記事が掲載されました。内容をまとめてお知らせしましょう。この内容は幼いお子さんや小学校低学年の子どもさんをお持ちの親御さん向けです。
「言葉にならないメッセージ」の見極め方
子どもの行動がいつもと少し違うことはありませんか。
心配なサインと子どもの「心」とのつながりはあるのでしょうか。
事例ごとに考えていきましょう。
- 事例1:指しゃぶり・・・一緒に楽しい時間を過ごす工夫をしよう
- 事例2:つめかみ・・・子どもの話をよく聞いてストレスがないか探してみよう
- 事例3:すりよって甘えてくる・・・しっかり子どもと向き合い、時間を作って思いきり甘えさせよう
- 事例4:急に笑わなくなった・・・子どもの気持ちを見直し、つらい出来事に悩んでいないか考えてみよう
- 事例5:チック・・・禁止するのではなく、リラックスさせることを意識しよう
- 事例6:かんしゃく・・・自分の気持ちが伝えられるまで辛抱強く待とう
- 事例7:ものの扱いが乱暴・・・子どもの言い分をゆっくり聞く時間を作ろう
- 事例8:寝起きが悪い・・・学校の問題など子どもの背景まで気をつけて見てみよう
- 事例9:体の不調を訴える・・・自分のストレスを言葉で表現できるようにサポートしよう